無印良品のメイクブラシ

二〇二一年一二月三一日。一年の最後に、メイクブラシを洗った。 顔に触れるものだから頻繁に洗ってはいるけれど、大晦日に洗っていると普段のルーティーンとは違う心持ちだった。メイクブラシを立てているペン立てまで丸洗いした。石鹸とお湯でくるくるとブ…

年明け、二十七歳。

年が明けた。祖父母の祖国の数え方に則れば、わたしは二七歳になった。アラサーと言われる三〇歳に近い歳になった。先に誕生日を迎えた友人たちに「そろそろアラサーの仲間入りだね」と言われるが、わたしは三〇という数字には特に意味を感じない。しいて年…

話し足りなかった日

イ・ランの「話し足りなかった日」を読んだ。韓国のアーティストのエッセイ集で、帯には「忘れないために。ソウルの部屋より」と書いてある。2021年末にこの本を読んで、私も忘れないために文字に残したくなった。一年前の自分と今の自分は別人だと感じてい…